私の敬愛するベッヒャー夫妻の弟子にして、現在その作品が億単位の高値で取引されているアンドレアス・グルスキー。
彼の存在を始めて認めたのは96年頃、川崎市民ミュージアムでベッヒャーとその弟子展のような催しがあって
それが最初だと記憶している。当時も鳥肌ものだったその作品を、日本初の個展として見られたわけだ。
もう、美術館に入る前から手は汗ばみ心臓ばくばく状態ではあったが、入ってみてその作品群の精密さと大きさに圧倒された。
多くの作品は数メートルの大きさで、街のギャラリーではとうてい展示は無理。
たぶん基本は8X10かそれ以上のカメラで撮影し、適宜デジタルで処理をしている、いわゆるハイブリッドな作品で
今後のデジのあり方を暗示している。
まさに写真とはこういうものだと言う自分の考え方を具現化してくれた展覧会であった。
残念ながら東京は去年終了している。
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この最後のF1のpit作品現代の宗教画にも見えてくる。