メールも含めて問い合わせがあったので、私のプリント感など少々。
まず、私の場合はプリントありきで、そのために撮影という行為が必然的に伴ってくる。
カラーは焼きの時の温度管理がシビアなので
やれないやらない。
時間の割合は普通にプリントやってる人と同様に撮影1割、film現像1割、プリント8割(だった)。
だったというのは、最近はblog用のデジ写真ばかりだからなぁ。(反省)
まずベタ取って~選んで~選んだのをRCキャビネで焼いて~また選んで~RCバイテンで焼いて見て~
選んで~バライタでストレート焼きしてみて、ここで初めて焼きのスタート地点に立つわけです。
ここから自分の焼きたいイメージをストレート試し焼きした印画紙上にダーマトなどで直接書き込み、
号数やフィルターを決め、焼きの順番と焼き込み覆い焼き場所を決め、焼きの秒数を割り出し、
本焼きのテストが始まるわけです。
で、結局一枚満足のいく物が焼けるのに6時間ぐらい掛かるときもあるわけです。
だってせいぜい4EV分ぐらいしか焼きでは綺麗に階調再現しないわけだから、この前後をどう解釈してどう焼いていくか、と言うのが「プリントする」ってこと。
デジは否定しません。web関係ではデジが良いでしょう(こんな便利な物はない)。スキャナで取り込んだfilmもいいと思いますが
スキャンしただけの生画像をどう加工するのかと言うやり方が、上のアナログな焼き方を源泉とするわけです。
面倒でもアナログのプロセスはどこかで踏まないと、モノクロのデジプリントは加工しきれないんではないかと。
だってどこをどうしたらどうなるって基が無いと加工できない。
デジタル撮影した物はレタッチをしないことを信条としておられる方もいるようですが(ポジ上がりの方でしょうか)
写真ですからいじってなんぼ。すっぴんで出されてもねえと、不細工な素写真しか撮れない私は思うのです。
ポジからの方はフィルターぐらいしかいじれないので、ストレートが多いんでしょう。
デジタル撮影で、もしくはfilmをスキャンしてプリンターでモノクロ印刷をされる方は最近多いのでしょうね。
普通に焼いた物と区別がつかないような素晴らしい写真を多々目にします。
しかし、私は焼きのプロセスを大事にしたいし、そこに作者の意図が焼き込まれるような気がするのです。
デジタルピアノや、シンセでオクターブ弾いてご覧なさい。オクターブのユニゾンに聞こえないでしょ。
アレなんです、デジタルって。揺らぎが全くない。
デジタルプリントも同様。揺らがない、キッチリ出る。
で、おまえはデジタルプリントと紙焼きとで、その揺らぎを見分けられるのか???
見分けられるわけ無いじゃないですか。
35F/TX
paris
あのね、これプリントの話で、写真の良し悪しとは全く関係の無い話ですよ。注意注意。